「エクセルで入力はできるけど関数はよくわからない」
そんな「関数初心者」向けに、どこよりもわかりやすくIF 関数を解説します。最後に練習問題がありますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ではスタート!
IF 関数の基本的な使い方
IF 関数は、ある条件を設定し、その条件に当てはまった時と当てはまらない時で結果をわけることが出来る関数です。
IF 関数の式
では具体的に式の立て方を確認しましょう。
IF 関数の式は、
= IF (論理式,真の場合,偽の場合)
という形になっています。
(かっこ)の中に書いてある
- 論理式(ろんりしき)
- 真の場合(しんのばあい)
- 偽の場合(ぎのばあい)
の3つを、引数(ひきすう)と言います。
引数(ひきすう)の数や内容は、関数によって異なります。今回の IF 関数では引数が3つ、ということになります。
それでは次に、引数の内容を確認していきましょう。
IF 関数の(かっこ)の中の意味
(かっこ)の中の項目を引数(ひきすう)と言い、設定する内容を示しています。引数を正しく設定することで、関数が正しい結果を表示します。
では、引数に設定する内容を具体的に見てみましょう。
論理式(ろんりしき)とは
1つ目の引数は論理式(ろんりしき)です。これは、IF 関数で設定したい条件を示します。例題でいうと、
テストの点数が80点以上だったら
の部分が論理式にあたります。そしてこの内容を、文章ではなく数式で入力します。
その式は以下の通りです。
=IF (点数が入力されているセルを指定 >=80,
論理式の入力方法
論理式の部分に、合否を判定したい点数が入力されているセルを指定します。そしてその後の「 >= 」という記号は、以上という意味を表しています。
つまり上の式では
>=80 → 80点以上
ということを表しています。
真(しん)の場合に入力する内容
次の引数である「真の場合」は、条件に当てはまった時にどう表示したいかを設定する場所です。今回は「合格」と表示したいので、「真の場合」にはそのまま「合格」と文字を入力します。
偽(ぎ)の場合に入力する内容
最後の引数である「偽の場合」には、条件に当てはまらない時にどう表示したいかを設定します。今回は「不合格」と表示したいので、「偽の場合」にはそのまま「不合格」と文字を入力します。
IF 関数を実際に入力してみよう
ではさっそく、上の問題を実際にエクセルでやってみましょう。データが必要になりますので、下の内容を見て準備してください。
データを準備しよう
エクセルを開いて、下の内容を入力しましょう。
入力できましたか?
では次に、判定という部分に、山田さん、田中さん、佐藤さんそれぞれの結果を表示する IF 関数を入力していきます。
まずは山田さんの判定を表示したいセル、C3を選択してください。
C3をマウスでクリックすると、上の図のように外枠が太くなります。この状態が「セルC3を選択している」という状態です。
IF関数を実践してみよう
今からIF関数を入力していきますが、その前に必ず確認しておくことがあります。
入力をはじめる前に必ず確認!
自分のパソコンの画面右下を見てください。
どちらの表示になっていますか?もしひらがなの「あ」になっていたら、英語の「A」に切り替えてください。
IF 関数に限らず、関数の入力をおこなう時は、必ず右下が「A」になっていることを確認しましょう。「あ」の状態では正しく式の入力ができない場合があります。
では、実際に IF 関数を入力していきましょう。
IF 関数を入力する
関数を入力する時、一番最初は必ず「=(イコール)」を入れると決まっています。
最初に「=(イコール)」を入力しないと、エクセルに
「関数を実行してください」
というお願いが伝わりません。
「=(イコール)」の入力がないと、ただ文字列を入力しただけになります。必ず最初に「=(イコール)」を入力するようにしてください。
入力できると、下のような状態になります。
次に、キーボードで「 i 」と「 f 」を入力しましょう。
すると、下のような関数のリストが出て来ます。
このリストの中から、使いたい IF をマウスでダブルクリックしましょう。ダブルクリックすると、下のように画面が変わります。
次に、エクセルの画面左上のほうを見て、「 fx 」というボタンを探してください。見つけたらクリックしましょう。
すると、下のような画面が出て来ます。
これで、IF 関数をはじめる準備ができました。
論理式(ろんりしき)を入力する
では次に、論理式を入力していきましょう。
今回の論理式(=条件)は、
「点数が80点以上だったら」
でした。
では、論理式の欄に「80点以上」を式であらわしてみましょう。
まず山田さんの点数が入っているセル B3 をマウスでクリックします。すると、論理式の欄に B3 と入力されます。
次に、「以上」を記号を使って入力しましょう。「以上」は「 >= 」で表現しますので、キーボードから記号を探して、「>」と「=」をそれぞれ入力してください。
入力ができると、下のようになります。
次に80を数字で入力します。
これで論理式の入力は終わりです。
真(しん)の場合を入力する
続いて、真の場合を入力していきましょう。
真の場合は、条件に当てはまった時にどういう表示をしたいかを設定するところでした。
今回は「合格」という文字を表示したいので、マウスで真の場合の欄をクリックし、合格と入力しましょう。この時、日本語入力ができない状態になっているので、必ず切り替えてから入力します。
真の場合の入力はこれで終わりです。
偽(ぎ)の場合を入力する
最後に偽の場合を入力しましょう。
マウスで偽の場合の欄をクリックし、不合格と入力してください。
結果を確認する
すべての項目の入力が終わったので、結果を確認してみましょう。マウスで右下の「OK」をクリックしてください。
すると、エクセルの画面に戻り、山田さんの判定欄に「不合格」と結果が表示されたと思います。
残っている田中さんと佐藤さんの判定も、練習だと思って式を入力してみてください。
IF 関数を練習してみよう
せっかくなので、忘れないうちに少し練習問題を置いておきます。興味がある方はチャレンジしてみてください。
練習問題
判定の欄に出ている「合格」「不合格」をすべてクリアします。
クリアの方法は、マウスで C3 から C5 までを範囲選択し、キーボードの「Delete」を押しましょう。
データがクリアできたら、下の問題にチャレンジしてみてください。
練習問題の回答
答えは出ましたか?それでは最後に回答です。
式は下のようになります。
判定結果は次のとおりです。
お疲れさまでした。
初めて IF 関数をやってみた方も、昔習ったけど忘れてしまった方も、思ったより簡単に出来たんじゃないでしょうか。
今回の内容は IF 関数の基礎です。IF 関数は、今回のような合格や不合格の判定をするだけの関数ではありません。
もっと複雑な、とても便利な使い方のできる関数です。
まずは基礎をしっかりと身につけ、今後複雑な使い方もできるように、ぜひ色々な問題を解いてみてください。
それではまた。