こんにちは。
今回もVLOOKUP関数の応用編です。
通常VLOOKUP関数の検索条件は、社員番号や学籍番号、商品コードなど1つの条件を検索値として使い、必要な情報を検索しています。
ですが最近、当サイトへのアクセスで「VLOOKUP関数 複数条件」というキーワードで検索される方が増えているので、今回は複数条件を検索値として用いるVLOOKUP関数のやり方をご紹介したいと思います。
今回も提供データを用意していますので、必要な方はダウンロードして一緒に操作してみてください。
ダウンロードデータを利用される方は、下記「ダウンロード」をクリックしてご利用ください。「複数条件でのVLOOKUP関数」というファイル名のエクセルデータが、各パソコンの[ダウンロード]フォルダに入ります。
Excelデータを開いた際、「保護ビュー」が表示された場合は下の記事を参考にご対応ください。
※スマートフォンやタブレットからのダウンロードは操作保証致しかねますので、パソコンからご利用いただくようお願いします。
検索用の列を作成する
まず、複数条件を設定するために、事前の準備が必要です。
例えば
- 家電メーカー名
- 製品名
の2つの条件で金額を検索をしたい場合、家電メーカー名と製品名が1つにくっついている検索用の列を作る必要があります。
その際、作る場所は必ず「範囲として使用する表の左端」です。
VLOOKUP関数のルールとして
「検索値は常に範囲の左端」
と決まっています。
範囲として使用する予定の表の左端(表の外側)に、新たに検索用の列をしていきましょう。
範囲の左端に「家電メーカー名+製品名」を作成
それでは順番に、作成方法を確認していきましょう。
ダウンロードデータを用意した方は、データを使って同じように作業してみてください。
セルA3を選択し、
=B3&C3
と入力します。
&(アンパサンド)という記号で繋ぐと、前後の文字列を繋げて表示させることができます。
B3とC3はマウスでセルをクリックして設定してください。
[Enter]キーで確定すると、
上記画像のような状態に、メーカー名と製品名が繋がった文字列を作れます。
文字が見づらいので、A列の列幅を広げています。
表の最終行まで複数条件の式をコピーする
セルA3に、家電メーカー名+製品名の文字列が作れたら、表の最終行までオートフィルでコピーしましょう。
このA列に作成した文字列を、検索値として利用し小売価格を求めていきます。
VLOOKUP関数で小売価格を求める
それでは小売価格を求めていきましょう。
セルI3に、VLOOKUP関数の式を入れていきますが、この時ポイントとなるのは検索値の設定です。
この後データを探しに行く先の表(範囲)の左端に
家電メーカー名製品名
という列を作成しましたので、検索値もこの形にする必要があります。
検索値も「家電メーカー名+製品名」の形にする
小売価格を求めたいセルI3を選択し、VLOOKUP関数のボックスを表示しましょう。
ボックスを使わない方は、いつもの自分のやり方でOKです。
検索値のところにカーソルを立て、
セルG3をクリックすると「P社」とメーカー名が入ります。
P社の後ろに製品名を繋げるため、&を入力しセルH3を選択しましょう。
すると「P社食器洗浄乾燥機」という検索値が出来上がります。
範囲選択は必ず複数条件を作成した列から
範囲にカーソルを移動し、
必ずA列(※複数条件を作成した列)から範囲を選択しましょう。
このとき、2行目やE列を範囲選択するかどうかで迷うかも知れませんが、入れても入れなくてもどちらでもOKです。
大事なのは、
- 複数条件を作成した列から範囲選択すること
- 求める小売金額が範囲に入っていること
- 最終行まで範囲選択していること
なので、2行目やE列が範囲に入っているかどうかは全く気にしなくて大丈夫です。
そして、VLOOKUP関数の範囲は必ず絶対参照にしますので、忘れずに設定を掛けておいてください。
絶対参照の設定方法は、範囲選択後[F4]キーを押せば良かったですね。
列番号は複数条件を作成した列から数える
列番号にカーソルを移動し、
知りたいこと(=小売価格)が何列目にあるかを数字で入力しましょう。
列番号は「範囲の中で左から数える」と決まっていますので、その通りに数えてみます。
今回の範囲は、先頭に作成した複数条件を作成した列から選択していますので、そこから数えて「自分の知りたいことが何列目にあるか」を確認すると、
4列目にありましたので、数字の4を手入力してください。
検索方法は完全一致の0
最後に検索方法ですが、これはいつも通り
- 全く同じものを探すときは0(完全一致)
- 近しい値を探すときは1(近似値)
というルールで入力します。
今回は作成した複数条件と同じものを探したいので0と入力しましょう。
検索結果を確認してみよう
手順通りに式を完成させ、いよいよ結果の確認です。
VLOOKUP関数の答えはどうなっていますか?正しいメーカー名と商品名の組み合わせで金額が表示されていれば成功です。
検索条件を変更して正しく金額が変わるか確認する
念の為、他の検索条件でも正しく小売価格が求められるか確認してみましょう。
メーカー名(G3)と製品名(H3)には、それぞれプルダウンが設定してあります。
プルダウンで違うメーカーや製品に変更してみて、正しい小売価格に変わるかを確認してください。
補足:作業用に作った列の見た目が悪い点について
これで、複数条件でのVLOOKUP関数は完成ですが、表の左端に作成した作業用の列、気になりますか?
気にならない方はこのままここで終わって頂いて大丈夫です。
もし見た目が気になる方がいたら、次の手順でちょっとだけ工夫してみましょう。
作業用の列を見せないようにする
作業用の列をどうにかして見せないようにしたいと思います。
方法がいくつかありますので、自分の好みや作業環境に合わせて試してみてください。
作業用の列を非表示にする
1つ目の方法は、作業用の列を非表示にすることです。列や行の非表示は、基本的なExcelの機能ですので、使っている方も多いと思います。
今回の作業列以外でも、
「使うから消せない、けど見せたくない」
という部分には非表示を活用すると見た目の良いデータになります。
作業用の列を見えなくする(文字色を背景と同色にする)
もう1つの方法は、文字の色を変えて見えなくしてしまおうという方法です。
Excelのシートは、大抵背景が白です。作業用の列の文字色を白にすると、そこにあるのに見えなくなります。
「非表示はちょっと都合が悪い」
という場合には、こちらの方法も試してみてください。
複数条件が設定されているセルを範囲選択し、
文字の色を「白」に設定すると文字が見えなくなります。
まとめ
ということで今回は、複数条件でのVLOOKUP関数についてご紹介してみました。
これからも、検索ワードをヒントに記事を作成してみたいと思いますので、該当する記事がなかった時は少し時間を空けて再度アクセスして頂くと、記事がアップされているかも知れません。
パソコンを少しでも便利に使っていただけるよう、また記事をアップしていきたいと思いますので、更新頻度が低いと見捨てず、懲りずにまたぜひお越しください(笑)
それではまた。