今回は、CS検定ワープロ部門2級の中から、一番時間が掛かる「課題2」の
- 表作成
について、効率のいい作成手順や時間短縮のコツを徹底解説していきます。
この表作成で時間短縮が出来れば、「合格」はグッと近づきます。サブモニターやタブレット、スマホなどでこのページを見ながら、ゆっくり手順通りに、繰り返し作成してみてください。
何回も繰り返していると、自分なりの手順が出来上がり、初めて見た問題でもスムーズに作成できるようになりますよ。
使える時間は最大30分まで
CS検定ワープロ部門2級の制限時間は、3課題合わせて60分です。この時間には、ファイルの保存時間も含まれます。
そしてそれぞれの課題に掛けられる時間は、課題1(10分以内)→ 課題3(20分以内)→ 課題2(30分以内)です。
課題2の表作成は、最大30分以内で作成するよう練習を重ねましょう。
表作成の手順
それでは、表作成の手順を確認していきましょう。
ページ設定
まず最初におこなうことは、ページ設定です。
課題2は、Word を立ち上げて1から作成をしていきます。Word を立ち上げたら、最初に必ずページ設定をおこなってください。
ここで設定する内容は、
- 上下左右の余白を20mmに設定
- 1行の文字数を40文字に設定
- 1ページの行数を50行に設定
の3つです。
このうち、実際に問題用紙に記載があるのは「余白」「文字数」のみで、「行数」は特に指定がありません。
職業訓練校によっては、行数はそのままで作成するように教えるところもありますが、わたしは50行に設定するよう指導しています。
その理由は減点を防ぐためです。
CS検定のワープロ部門はすべて「A4縦方向1枚におさめる」と決まっています。2枚以上になっていると、不合格相当の大きな減点になる恐れがあります。
そのため、万が一時間が足りず最後まで解けなくても、2枚以上になってしまうことを防ぐため、最初に行数を最大まで増やしておくことをおすすめしています。
ページ設定の方法
効率のいいページ設定の方法を確認します。
1. ルーラー(上と左に出ている目盛のこと)のグレーの部分をダブルクリックする(※この時、誤って白い部分を触らないよう気を付ける)
画像では上のルーラーを使っていますが、左のルーラーでもOKです。
左のルーラーであれば、どこをダブルクリックしてもダイアログボックスが表示されます(白い部分でも可)。
2. 「余白」タブに切り替え、上下左右すべての余白を「20mm」に設定する
2. 「文字数と行数」タブに切り替え、「文字数と行数の指定」で「文字数と行数を指定する」を選択する
3. 文字数を40に、行数を50に設定し「OK」をクリックする
問題用紙には、先に文字数が記載されていますが、必ず余白から設定をおこなってください。先に文字数を設定してから余白を変更すると、文字数が変わってしまいます。
受験番号・氏名の入力
ページ設定が終わったら、次にやることは受験番号・氏名の入力です。
受験番号・氏名の入力ミスも、減点が大きいと言われています。受験票をしっかりと確認して入力ミスのないよう注意しましょう。
名前を付けて保存
受験番号・氏名の入力が終わったら、一度保存をしておきましょう。
保存をしないまま作成を続けてしまうと、保存の時間が間に合わなかったり、慌てて入力ミスや保存場所のミスをする可能性があります。
早い段階で
- 正しい保存場所
- 正しい保存名
で保存をおこないましょう。
名前を付けて保存
保存の方法を確認します。
1. 「F12」キーで「名前を付けて保存」ダイアログボックスを表示する
2. 最初に必ず「保存場所」を設定する
3. 正しい「保存場所」を設定したら「保存名」を入力する
パソコンの不具合等で、試験中にパソコンの電源が落ちてしまった場合、保存していたところからやり直しになります。
早い段階で保存をし、途中途中でこまめに上書き保存(「Ctrl」キー+「S」)するくせを付けるようにしましょう。
文章をベタ打ち
一旦保存をかけたら、入力に移ります。
このとき大事なのは、
- 最終行までベタ打ちする
ということです。
ベタ打ちとは…書式設定(右揃え・センタリング・太字・斜体等)を無視して、一旦最後の行まで文章を入力すること
Wordの特性として「改行をすると前の行の書式設定を引きずる」というものがあります。
文章を打っている途中に、書式設定(右揃え・センタリング・太字・斜体等)をおこなって改行すると、次の行に設定が引き継がれてしまいます。
引き継がれた設定を解除する、という手間が発生するので、そうならないように最終行までベタ打ちをおこないましょう。
後で表を挿入する部分は、改行を1行入れておいてください。
ベタ打ちをすると、下図のような状態になります。
仕様の設定
最終行までベタ打ちが終わったら、仕様を設定していきましょう。この時、表に関する仕様はまだ設定できませんので飛ばします。
仕様の設定
問題に沿って、仕様を設定していきます。
仕様を設定すると、下図のような状態になります。
表の挿入
仕様の設定をおこなったら、表を挿入していきましょう。
表を挿入したら、表のすぐ下の改行が必要かどうかを必ず確認し、不要な改行は削除します。
罫線の調整などは後回しにして、必要な数だけ表を挿入しましょう。
表作成
表を必要な数だけ挿入したら、表の作成をおこなっていきます。
罫線の調整
最初に、罫線の位置を調整していきます。上下の文字を参考にして、位置を合わせましょう。
「Alt」キーを押しながらドラッグすると、スムーズに調整することができます。
また、画面表示を拡大すると合わせやすいので、「Ctrl」キー+マウスのホイールを上方向にクルクルして拡大しましょう。
表の罫線を調整すると、下図のような状態になります。
セルの結合
設定の順番は、自分がわかりやすい順番で構いませんが、ここではセルの結合をおこなっていきます。
セルの結合には「F4」を使うと便利です。
「F4」は、1つ前の操作を繰り返す、という役割のキーです。
罫線の設定
続けて罫線の設定をおこないます。
外枠の設定を忘れやすいので、必ず設定するように気を付けましょう。
セルの網掛け
続けて、セルの網掛け(グレー部分)を設定しておきます。
文字の位置の設定
次に、文字の位置(右揃え・センタリング・均等割付等)を設定します。先に設定しておくと、後で入力に集中できるのでおすすめです。
仕様に記載がある設定と、見た目で判断する設定があるので、抜けがないようにしっかりと確認するようにしましょう。
今回の表は、すべてのセルにセンタリングの設定をかけました。セル内の改行マークの位置が変わったことがわかると思います。
2つ目の表も同じ手順で作成
1つ目と2つ目の表を、同時に作成するのはなかなか難しいので、1つずつ確実に設定をかけていきます。
1つ目の表の設定が終わったら、同じ手順で2つ目(もしあれば、3つ目も)の表を作成しましょう。
今回の問題ではありませんでしたが、セル内に2行に渡って文字を入力する部分があったら、セル内で改行して2行分の高さに設定しておきましょう。
このあと最終行合わせをおこなうので、後から行を増やすと最終行が合わなくなります。
最終行を設定する
表の形が出来上がったら、この段階で最終行の設定をおこないましょう。
問題に「課題の最終行が、1ページの設定行数になるようにすること」とある部分のことです。
文章の最終行からページの最終行まで、何行余っているかを確認します。
「BackSpace」キーで不要な改行マークを消しながら、文章の最終行まで戻ります。
ルーラーをダブルクリックし「ページ設定」ダイアログボックスを表示したら、不要な行を減らしましょう。
改行しながら確認する余った行数は、あくまでも目安です。
数えた行数分減らしても、最終行にならないことがあります。その時は、1行ずつ減らして最終行になるように調整してください。
表内の文字を入力する
表が作成できたら、表内の文字を入力していきましょう。
余程操作が速い人でない限り、この時点で全部の文字を入力する時間は残っていません。そこで、優先順位をつけて入力していきます。
入力する優先順位は
- 仕様に指示がある文字
- 見てわかる設定がかかっている文字
- 何も指示がない文字
の順番です。
1つ目の表はすべてのセルにセンタリングの指示があるので、すべて入力が必要です。ただし、同じ文字列が繰り返し使われているので、コピーできるものはどんどんコピーを使うようにしましょう。
入力するのは下図の部分だけでOKです。残りはコピーします。
「一般歯科」をコピーします。
「口腔外科」をコピーします。
「予防歯科」をコピーします。
「矯正歯科」をコピーして、1つ目の表は完成です。
コピーする文字の順番は、上の通りでなくて構いません。
2つ目の表も同じ手順で入力
2つ目の表も、仕様に指示がある文字から順番に入力していきましょう。
「診療科目」「担当」のみ指示があるので最初に入力します。
次に優先するのは、均等割付がかかっている部分です。均等割付は、見てわかる設定なので仕様に指示はありません。自分の目で判断してください。
「クリーニング」「フッ素塗布」「シーラント」「歯みがき指導」の部分に均等割付がかかっているので、先に入力します。
残りの文字は、どれから入力しても構いません。ただ、「診療科目」の下の4つは、1つ目の表からコピーできます。
残った文字列は、どこから入力しても構いません。こまめに上書き保存をしながら、時間の許す限り入力をおこなってください。
参考書籍
今回、参考例として使用した問題は、中央職業能力開発協会が出版している「コンピュータサービス技能評価試験 ワープロ部門 練習問題集 ver.4」に載っています。
p.121~122の「2級パターン1 課題2」を使用しました。
わたしが所持しているのはこちら(↓)の古い方です。
出回っている冊数が少ないのか、異常に値段が上がっているようなので、こちらを購入する必要はありません。
恐らくこちら(↓)の新しい方でも、内容は同じ筈です。
この2冊の違いは、2016に対応しているかどうかだと聞いています。どちらかをお持ちの方は、当サイトをスマホ等で見ながら、実際に問題を解いてみてください。
デュアルモニターのすすめ
モニターが2つあることを「デュアルモニター」といいます。
スマホの小さい画面で解説を見ながら、操作の確認をするのはすごく大変だと思います。そこで、おすすめのモニターをご紹介しておきますので、興味がある方は一度ご覧ください。
まとめ
今回は、CS検定ワープロ部門2級の中で、恐らく一番時間がかかる「課題2」について解説しました。
表作成の手順を静止画でお伝えするのは難しいので、何とか動画で手順をお見せ出来ないかと頑張っているところです。
気長にお待ち頂けたら幸いです。
「動画で見るCS検定」を作成してみました。Youtube のような連続動画に編集するのは難しかったので細切れ動画ですが、文章よりはイメージしやすいと思いますので、操作にお悩みの方はぜひこちらからどうぞ。
最初は手順を確認しながら、ゆっくり何度も練習してみてください。そして手順に慣れて来たら、時間を測って問題を解いてみましょう。
何度も練習すれば、自分なりの手順が出来上がります。諦めず頑張ってみてください。それではまた。